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呼吸の科学

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<引き取る>

イノチが終わる時は、「息を引き取る」と云われる如く、息が浅く小刻みになり、最後には吸いながら死んで行きます。
人間が生きる為に呼吸は必要不可欠な物で、呼吸の仕方こそはイノチの維持に深く関わっており、浅い呼吸では代謝を低下させ自然健康保持のチカラの効率を下げてしまいます。

しかも腦神経の働きも、「心臓の血管を始めとするカラダの全ての器官と同じ樣に、酸素と二酸化炭素との適切な交換に依存している事」は云うまでもありません。

呼吸は、「カラダの全てに影響する主要機能である」と云えます。

大切な事は、「我らは自分の意思で、腦神経の働きも五臓六腑も自由に動かす事は出来ない」と云う事です。

<引き取る>

漢字とは良く考えられている物で、「息」とは字の如く、「自らのココロ」と書き、つまり「自分の意思を自分自身の五臓六腑に伝達させる唯一の窓口」と云って過言では無い樣です。

例えば、「心臓を自由に止める」とか、「肝臓、腎臓、胃などの働きをユックリさせる」と云う事は、自分の意思とは無関係であり、自由に制御する事は出来ない。

しかし肺だけは、呼吸によりある程度自由意志によって使う事が出来る唯一の臓器であます。

この事からも、カラダの健康、ココロの健康に、息が大いなる役目を果たしている可能性を伺い知る事が出来ます。

また別の観点からは、「ココロとカラダの健康の出入り口」と云う考えの下に、気功とかヨガの訓練には必ずと云って良い程、呼吸法が取り入れられています。

以上の樣な理由から、「呼吸が大切である」と考えられますが、「人間の呼吸のルーツ」について考えると、純粋に學問的には「人間の祖先は五億年前に遡れば、『ムカシホヤ』と呼ぶエラ穴を持った口の袋だけで出来た生命体で、『この口の袋が人間の顔、首、胸、腹に進化した』と云われています」。
よって呼吸法や口の使い方は、当然全身に影響し、健康のキーポイントになる事は想像に値します。

<引き取る>

<呼吸の浅いヒト>

浅い呼吸、つまり呼吸制限は、過去の身体的、感情的なトラウマ(外傷)、呼吸筋などの慢性の疲労に由来する物です。

<呼吸数>

カラダの小さいヒトの動作はキビキビと活発で、大きなヒトの動作はユッタリとしています。
と同樣に、動物の動きにしても、鼠は慌ただしく、反対に象はユッタリとしています。
「カラダの寸法と行動速度の時間との間には関係がある」と云われ、心臓が打つ時間の間隔を、鼠、猫、犬、馬、象で測り、体重を計測し、各々の動物の体重と時間との相関性を計測すると、時間は体重の1/4乗に比例している事が解明されました。
つまり、体重が増えると時間が長くなるのです。但し、「1/4乗」と云うのは平方根の平方根ですから、「体重が十六倍になると、時間が二倍になる」と云う事で、「体重が十六倍なら時間も十六倍」と云う単純な比例とは違い、体重の増え方に比べれば、時間の長くなり方はずっと緩やかなのです。

<呼吸数>

しかし、体重と共に時間は長くなって行く事は確かです。「大きな動物程、何をするにも時間が掛かる」と云う事で、動物が違うと時間の流れる速度は違って来るのです。
例えば体重が十倍になると、時間は1.8(10の1/4乗)倍になり、この1/4乗の法則は時間が関わっている色々な減少に非常に広く当て嵌まるのです。
動物の一生に関わるものでは、寿命を始めとして、大人の寸法に成長するまでの時間、性的に成熟するのに要する時間、赤ん坊が母親の胎内に留まっている時間など、全てこの1/4乗の法則に從っています。
日常の活動の時間も、やはり「体重の1/4乗に比例している」と云います。
息をする時間の間隔、心臓が打つ間隔、腸が一回蠕動する時間、タンパク質が合成されて壊されるまでの時間、体外から入った異物を再び体外へと除去するのに要する時間、血がカラダの裡を一巡する時間、これらは全てこの法則に從っています。

<時間と呼吸>

「時間は万物に平等である」と我らは考えています。
ところがそうではありません。
象には象の時間、犬には犬の時間、猫には猫の時間、そして鼠には鼠の時間と、それぞれカラダの寸法に應じて違う時間の単位があるのです。
生物に於けるこの樣な時間を、「物理的な時間」と区別して「生理的な時間」と呼んでいます。
科學者がこんな計算をします。
「時間に関係のある現象は、全ての1/4乗に比例するのなら、時間に関係する現象が体重の1/4乗に比例する事になり、時間に関係する物を組み合わせて割ると、体重に無関係な数値が求められます」。

<一息四脈>

例えば呼吸の、「吐いて吸って、吐いて吸って」と云う繰り返しの間隔の時間を心臓の鼓動の間隔で割ると、呼吸を一回行う間に心臓は四回ドキンドキンと打つ事がわかりました。
これは哺乳類なら寸法に寄らずみんな同じなのです。
寿命を心臓の鼓動時間で割ってみますと、「哺乳類ではどの動物でも一生の間に心臓は二十億回打つ」と云う計算になるのです。
寿命を呼吸する時間で割れば、一生の間に約五億回呼吸を繰り返す計算になります。
これも哺乳類ならカラダの寸法によらず、ほぼ同じ値となるのです。

<一息四脈>

<物理的な時間>

物理的な時間で計れば、象は鼠よりずっと長生きで、鼠は数年しか生きませんが、象は百年近い寿命です。
しかしもし心臓の鼓動を時計として考えるならば、つまり心臓の鼓動を象も鼠も1分間に同じ七十回に出来たなら、象も鼠と差は無くほぼ同じ寿命になるのです。

<呼吸数と寿命>

つまり長生きの秘訣は、1分間の呼吸回数を少なくする事です。
それに伴い、心臓の心拍数も少なくなります。そうなれば一生の間に行う呼吸回数が、1分間に二十回で、心拍数が八十回のヒトが居て、そのヒトが八十歳の寿命とします。
そのヒトが調息法を行いますと、必ず呼吸回数が減ります。
例えば呼吸回数が十八回になった時、心拍数が七十二回近くになって来ます。
そうなりますと、そのヒトの寿命は一割増の八十八歳の米寿の祝いを迎えられる事になります。

<呼吸の始まり>

子宮に居る胎児は、「胎盤を通して酸素を取り入れ、二酸化炭素を排出する」と云う方法でガス交換し、呼吸を行っていました。
よってアナタが行っている呼吸は、アナタが胎内から出胎した直後から開始されました。
呼吸を開始する為の呼吸機能の成熟は、胎児期を通して行われます。

呼吸が出来る事は、イノチを維持して行く為にはとても重要な事なのです。

<呼吸の始まり>

<呼吸機能>

胎児は、成長に必要なエネルギーなどの全てを母体に依存し、これらは胎盤を通して供給され、胎児の呼吸機能も同様に、「胎盤に於けるガス交換」と云うカタチで行われます。
臍帯の中の動脈で、胎児から運ばれた二酸化炭素は胎盤で母体へ渡され、代わりに受け取った酸素を臍帯の中の静脈を通って胎児へ送られます。
但し、胎盤は胎児の絨毛が母体血のプールに浸かっている様な構造になっている為、母体血と胎児血が直接交わる事はありません。

<呼吸機能>

<呼吸器系の発達>

妊娠三~七週間(胚子期)肺及び気道などの呼吸器系の基が発生します。
妊娠五~十七週(偽腺様期)分化が進み、気管支樹枝様構造を取ります。
妊娠十六~二十六週(管腔期)肺胞構造が出現し、その後、環状の管腔が徐々に出現します。
妊娠二十四~三十八週(嚢胞期)肺胞が発達し、肺胞内にサーファクタントが分泌されます。

<胎児の呼吸の様な運動>

胎児は、胎内で呼吸の様な運動を妊娠十週くらいから始め、妊娠三十週以降では呼吸の様な運動を行う時間は、「一日の内10~50%」と云われています。

呼吸の様な運動は、実際のガス交換には関与しておらず、「出生後の肺呼吸が円滑に行われる為の準備状態」と考えられています。
肺及び気道などの呼吸器系の基が発生します。

<出生直後の呼吸の変化>

出生で胎児の頭が出て来ると、胎児の胸部が産道に圧迫され、肺、気道内の分泌物が鼻や口などから自然に排出されます。

<出生直後の呼吸の変化>

<第一吸気>

その為に胎児の胸腔内は陰圧(マイナスの圧)となり、産道から外に出ると胸腔内へ空気が侵入し、第一吸気が起こります。

<第一声>

それに続いて出生直後の第一呼気が起こります。これが赤ちゃんの第一声です。この時、胸腔内は陽圧に変化し、第二呼吸へ続き、呼吸が繰り返され肺呼吸が確立します。
従来新生児の第一呼吸は、「出生時の寒冷刺激や胎盤から離れる事によるガス交換の低下によって、新生児へ二酸化炭素が貯留する事、胎児呼吸様運動などが出生後の呼吸の確立に大きく影響している」と考えられていますが、最近では「胎盤から出る何らかの物質が胎児の呼吸を抑制しており、胎盤から新生児が離れる事で影響が無くなり、持続的な呼吸が開始される」と考えられています。

<第一声>

<出生直後の呼吸>

出生直後は鼻呼吸を行い、口腔からの空気の出し入れは行えません。その後、胸部と腹部が同時に上下する腹式呼吸となります。

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